播州織とは
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播州織とは何か
糸づくりから生まれる世界品質の布
播州織(ばんしゅうおり)は、兵庫県西脇市周辺で200年以上受け継がれてきました
「先染め(さきぞめ)の綿織物」です。
カラフルな色柄と優しい肌ざわりで、世界中のブランドからも選ばれています。
1. 白い糸を“すっぴん”に戻すところから始まる

▲糸を染める前に、まずは純物を丁寧に洗い落とします。
播州織づくりは、白い糸をそのまま染めるのではなく、まず時間をかけて
しっかりと洗うところから始まります。<br>
油分や糸などに付着している不純物を取り除き、
「染まりやすい、きれいな状態の糸」に整えていきます。
これは、まるでお化粧をする前に丁寧に洗顔をするのと同じ。
この下準備があるため、あとから入る色が
2. 何時間もかけて糸の芯まで
染めていく

▲芯までしっかり染料をしみ込ませていきます。
下洗いが終わった糸は、専用の染色機にセットされます。
ここから何時間もかけて、ゆっくりと染料を糸の芯までしみ込ませていきます。
表面だけでなく、中心までしっかり染まっています。
これが、色ムラのなさや、長く使っても色あせにくい理由です。
3. 10万色以上とも言われる豊かな世界色の
▲職人が行ってきた堅い色。あまりない色差も使われます。
染め上がった糸は、ご覧のように本当に様々な色合いになります。
職人いわく、今までに来た色は10 万色以上になるそうです。
かつて「同じブルー」に見えても、
そのまま黄みが強いブルー、赤みのあるブルー、くすみ感のあるブルーなど、
意外とに違います
その繊細な違いを見極めながら、デザインに合わせて色を選び、
世界に一つの生地があっていきます。
4. 表情を生地にする「糸織り」の仕事

▲たくさんの糸が織機にかかり、布へと姿を変えていきます。
染め上がった糸は、いよいよ織機にかけられます。
1本1本の糸の配置や組み合わせを考えながら、職人が柄を設計し、
生地として織り上げていきます。
播州織には、チェックやストライプなどの昔ながらの定番柄はもちろん、
モダンでファッション性の高い柄も増えてきました。
同じ播州織でも、織り手によって仕上がる生地の雰囲気が大きく変わるのも魅力です。
5. 播州織の品質を支える「軟水の川」

▲ 播州織の産地を流れる川。軟水が高い染色技術を支えています。
播州織の大きな強みは、この地域を流れる川の水質です。
西脇周辺の川は「軟水」で、金属イオンはほとんど含まれていません。
軟水は、糸に残った不純物や油分をきれいに流してくれます。
染める前の下洗うにも、染めた後の仕上げにも洗うこの軟水使うことで、
糸の芯までしっかりと色を入れながら、同時に大事なものを遠慮できます。
その結果、
色ムラが少なく、均一で美しい色合い
やわらかく、肌ざわりの良い生地
製品になったときも使いやすい安定した品質
といった、播州織ならではの特徴が生まれます。
播州織は、
丁寧な糸づくり、何万色もの繊細な技術、そして軟水の川という自然環境が
重なり合って生まれる
1枚の布の向こう側には、職人の仕事と、この土地の自然があります。
播州織の生地に触れる機会があれば、ぜひそのような優しい色合いをあれば
他の布との違いが伝わるはず